フランスのシャモニーからスイスのツエルマットへの山岳ルート、オートルート第一日。

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ツアーの初日は、ディス湖からディス小屋へのトレッキングだ。

オートルートとは「高所の道」という意味。
もともとは、フランスのシャモニーからスイスのツエルマットへ、ヨーロッパアルプスを山岳スキーで高い峰々を辿っていくルートだったらしい。

シャモニーからツエルマットまで、完全に歩いて踏破すると、14日間くらいはかかるそうで、とても会社員にはそんな休みはとれず、かつ今回は仕事ももって歩かねばならないため、このオートルートのハイライト部分を歩くツアーに参加した次第。

日本の縦走は、基本、スタート地点から山小屋やテントで尾根づたいに歩くのが一般的だが、ヨーロッパアルプスでは、稜線の山小屋に泊まったり、翌日は谷に降りて谷の村や町にあるロッジやプチホテル(シャレー)に泊まり、場合によってはそこから次の谷までバスや電車を使ってスキップし、そこからまた登り始める、というスタイルがあると今回初めて知った。

日本の山小屋と違い、ヨーロッパアルプスの山小屋は原則完全予約制で、飛び込みはNG。しかも、Webで予約できるところは少なく、ほとんどが現地の小屋へ直接電話して予約、というカタコト英語しかできない私にはここも大きなハードルで、先の仕事道具をどうするか、ということを含め、スーツケースの回送サービスをしてくれるツアーを選択したのだ。

さて、このオートルートハイライトツアーの第一日は、シャモニーから小型バス(大型タクシーか?)を使って、シャモニーを出発。フランスからスイスへ国境を越え、ディス湖の山麓まで入る。

ここがディス湖へ上がるゴンドラの出発点、バレージ・ド・ラ・ディセンス。

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一気に正面の山の肩あたりにあるディス湖の畔まで、6人くらい乗れるゴンドラが5分ほどで運んでくれる。

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ディス湖の畔で準備運動。

実はこの時、私自身の中では大きなトラブルを抱えていた。
シャモニーの出発時に、ちょいと腰をひねってしまい、まさかの4年ぶりにギックリ腰再発。。。

ここまで激痛に耐えながら上がってきたものの、果たして歩けるのか・・・
準備運動をしながら、これはなんとかだましだまし行くしかない、とひとり決意を固めるのであった。

最初はこの湖畔の道を、湖の源流まで歩いていく。

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天気はやや怪しく、ここまでは青空が時折見えていたのだが、いつ降ってもおかしくない天気予報。

斜面には、花がいっぱい。

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こんなのや、

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顔を近づけるとバニラの香りがする花なんかも。

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現地ガイドのシルヴァンや、日本人ガイドの方が解説をしてくれるのだけど、なにぶん、激しい痛みをこらえてそろりそろりと歩くのが精一杯で、腰をかがめて写真を撮ることもままならない。。。

額に脂汗をかきながら、林道を黙々と歩く。

途中で、ランチタイムになったのだが、そこでザーッと雨。
ザックにカメラをしまいこんで、雨具を着込み、ランチは雨の中で立ったままサンドイッチをほうばる。
おまけに、あたりに放牧されている牛(黒牛で角がデカい・・)に追われながら、また歩き出す。

とほほ・・ 初日からこれで大丈夫なのか。。。

やがて湖の奥まで到着し、ここから一気に岩の道を上がりだす。
このあたりで天気がやや回復。

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旧ディス小屋跡を抜け、さらに行くと、展望が開ける。

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前方にある高山から、氷河が流れ出ていて、その左岸にあるモレーン上を登山道はいく。
おお、ディス小屋の表示もでてきた。

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左手を見ると、氷河の向こうに、明日越えていくコル(シェブール峠)が見えた。
(氷河の上に膨大な落石が堆積していて、一見氷河には見えない)

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また天気が怪しくなってきたが、あの稜線を越えれば、ディス小屋が見えるそうだ。
写真で見ると、なんてことなさそうな道だが、結構な登りで(急登の部分はカメラが出せていない)、激痛を抱える身としては、黙々と一歩一歩を確実に、滑らないように用心して登っていくだけ。

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稜線に出ると、おおっ!
吹き付ける冷たいアルプスの風の向こうに、見えるのがディス小屋ではないか。

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周りを氷河と岩山に囲まれた要塞のような小屋。
よくこんなとこに。。。

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いったん稜線をくだり、ディス小屋へ登り返す。

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じつはここで標高はほぼ3000m。

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ああ、スイスの山へ来た!
と実感できる石造りの山小屋だ。

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痛みをこらえつつ、なんとか到達できたことに感謝し、小屋の中へ。

ディス小屋の中と、山小屋ごはんのレポは、明日の山めし礼讃で。

(激痛の山旅は続く。。。)