さて、前夜の久々のひとりテント宴を終え、翌日の長丁場に備えて早々にシュラフにもぐりこみ、2時半に起床して、朝食をかきこんでいたのだが・・・



3時頃から、真暗な中、ポツポツとテントをに雨音がしはじめ、そのうちに、本降りに ・・・_| ̄|○

天気予報では昼過ぎにあがる、ということだったので、しょうがなく、パッキングしかけた荷物をほどき、珍しく二度寝w

本来の予定だと、3:30には白根御池を出発し、稜線を目指してまっしぐら、夜明にはご来光の見えるとこまであがっているハズだったのだが・・・

いっかな雨の勢いは衰える気配もないので、しょうがなく6:00に雨具を着て撤収開始。
ズブ濡れのテントをザックに押し込んで、白根御池の小屋で水を1.5リットル補給。

ストレッチとヒンズースクワットをして、6:30に重いザックを背負って、白根御池小屋を後に歩き出す。

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これが本日、唯一の写真になろうとはw
(ここから先は、ほぼほぼ雨中行軍日記なので、どうぞ読み飛ばしてくださいな・・トホホ。。。)

ズルズルと滑りやすい、急登を汗をかきつつ登り続け、二俣からの道と合流し、8:00に稜線到着。

ここまでは雨はきつくても、風はなかったのだが、ここからは西風の強風と雨のダブルパンチ。

8:30 北岳肩の小屋通過。
ここらあたりは気持ちのいいアルプスの稜線なのだが視界なく、なにも見えない。

9:20 北岳山頂。
誰もいない山頂は、風と雨の音だけ。

・・・と、間ノ岳方面から山頂に上ってきた単独行の男性が近づいてくる。

何か言っているのだが、雨の音が邪魔してよく聞き取れない。

く・・・・・・◎×△・・・ ま・・・・・?

?????

く・・・、ま・・・・?

ん?

クマ?!!!????!!!!!

どうも、北岳山頂と、八本歯のコルに向かう分岐の間の稜線の下に2頭のクマを見かけたとのコト。

お礼を言って、熊鈴をもう一度確かめ、北岳山荘方面へ下り始める。
熊鈴が割れるのではないかと思うほど、あらんかぎりの音をたてて。

異様な緊張感。
しばし風雨に打たれているのを忘れていた。

件の箇所を通過するも、クマの姿は見えず、そこから細い岩場の道をを通過しようとしたときに
前方からぬっと動く影が・・・

ハッ・・・!

と思ったら、若い女性3人組で、ホッと胸をなでおろす。
向こうの通過待ちをしている間に、先頭の女性に、先ほどのクマ情報を伝え、大丈夫だと思うけど、熊鈴鳴らしてくださいねと別れる。

10:10 北岳山荘。
以前風雨が強く、もうここから先は風をさえぎるものがないので山荘の軒下で、雨のあたらない僅かな隙間に立ったまま、20分ほど休んで、水と行動食のパンを補給。

さあ、ここから目的地までが本日の勝負。
ふたたび風雨の中へと歩き出す。

天気なら快適な3000m.の稜線なのだが、いかんせんまともに前が見れない、西風の冷たい雨に頬を打たれとぼとぼと間ノ岳を目指す。

中白根をすぎ、12:00 間ノ岳到着。
カメラを出すこともできないので、ほとんど立ち止まることなく、歩き出す。

本来の予定では、ここから農鳥小屋方面に下り、初めてのトラバース道を通って熊ノ平を目指すはずだったのだが、これ以上風雨にさらされるのに耐えられず三ノ峰方面の稜線をたどり、仙塩尾根方面へ。

ここからは真正面から西風と雨の洗礼を受け、12:40 三ノ峰岳通過。

やせた岩場の尾根を滑らないように注意しながら通り三国平 13:40。
ここも吹きさらしなので、止まる間もなく再び樹林帯に突入し、しゃにむに熊ノ平へつきすすむ。

14:00 熊ノ平小屋到着。
受付をすませ、雨の降りしきる中でテントを設営し、転がり込む。

靴の中まで全身ずぶ濡れで、この一人用の狭いテントでは乾かすこともままならないが、とりあえず風雨をさけられるテントのなんとありがたいことか。

あとは、着替えて、プシュッとやって、ガッツリ山めしだ!

(つづく)