<2018年1月19日 記事追加修正>
冬の四阿山へ。

12月にはいって、雪山恋しさと、仕事の考え事のために、かねてからの宿題だった、四阿山の冬山にチャレンジしてきた。
四阿山、読みにくい山の名だが、「あずまやさん」と読む、この四阿山へのアクセスは、自家用車かタクシーが便利。
・菅平牧場登山口
四阿山の最もポピュラーな登山口。駐車場もあり。JR上田駅から、菅平高原方面への路線バスがあり、菅平ダボスのバス停から登山口まで約1時間。
・鳥居峠登山口
鳥居峠までは、JR上田駅からタクシーではいるか、その先の林道終点に少しだけ駐車スペースあり。
・あずまや高原ホテル登山口
あずまや高原ホテルに泊まるのであれば、この登山口が便利。ホテルには温泉もあり快適。路線バスの便はない。
・四阿山登山口(茨木吾妻山歩道入口)
無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場の先に登山口がある。少しの駐車スペースも。
・パルコール嬬恋スキーリゾート登山口
路線バスの便はなく、万座・藤沢口駅からタクシー利用
山上、稜線には山小屋、テント場はない
春~秋のシーズンはもちろん、冬山も人気。基本的になだらかな山容なので、危険箇所は少ないが、冬山の場合はトレースが不明瞭なところ、広い稜線、アプローチが平原で広い場所は、視界が悪いと道迷いになる可能性もあり注意。
四阿山は四方に登山道があり、いろんなコースをとることができる。
・菅平牧場登山口 → 四阿山 (コースタイム 2時間25分)
今回の記事のコース。通常はこの菅平牧場登山口から四阿山、根子岳を周遊するのが人気。
・あずまや温泉登山口 → 四阿山 (コースタイム 2時間30分)
・鳥居峠登山口 → 四阿山 (コースタイム 3時間40分)
・四阿山登山口(茨木吾妻山歩道入口) → 四阿山 (コースタイム 3時間55分)
・パルコール嬬恋スキーリゾート登山口 → 四阿山 (コースタイム 4時間35分)
金曜の深夜に車を走らせ、上信越道を横川SAまで。
ここで力尽き、仮眠。
明け方に起きだして、再び上信越道を疾走し、上田のインターから山へと向かう。
当初は、あずまや高原ホテルの駐車場から入山するつもりだったのだが、天気が芳しくなく、初めての山、しかも広大な雪原を通るルートはちとリスキーかなと、菅平牧場のほうへ。
百名山でもある四阿山だから、そこそこ人も入っているか・・という予想は裏切られ、、雪に埋もれた菅平牧場横の駐車場には人っ子ひとりおらず、ビュービューと雪混じりの強風が吹きすさぶだけ。
この強風と悪天候に、ちょっと心がくじけそうになったが、今日はたっぷり考え事をしなくてはならないのだ。
弱気になりそうな心に鞭をあてて、装備を整え、ひとり歩き出す。

冬期閉鎖中のトイレの横に、登山者カードを凍える手で投函し、いざ。
舞い上がる雪に、50m先も見えないが、牧場の道路を少し歩くと、四阿山の登山口があった。

このアーチをくぐり、しばらくは牧場の柵沿いに歩いていく。

すでに、積雪は15cm.ほど。
しばらく歩くと、沢の渡渉だ。

踏み跡がなくてわかりにくいルートを探りつつ、ときおり出てくる道標に援けられる。

降雪後は誰もあるいていないようで、ノートレース。
こんな雪をかぶった笹が、完全に立ちふさがり、

かきわけながら遮二無二登る。
上空には太陽がありそうなのだが、一向に天候のよくなる気配がない。

大汗をかきつつ、小四阿。

この道標、すでに小四阿を通過したのか?と錯覚してしまったのだが、どうやらこの標識のあるところが小四阿らしい。(視界が効かないので、現在位置がよくわからないのだ)
雪と笹をかきわけかきわけ、四阿高原からの破線ルートに合流。

横風の強い稜線へ出て、さらに上へ上へと歩き続ける。

風は熄むことなく、視界も悪いまま。

中四阿の手前あたりで、かなり雪深くなってきて、

ルート上のはずなのだが、膝上までもぐるラッセル。

ゴウゴウという風の音のなかで闘いながら、うっすらと見えた道標。

どうやら、中四阿を見過ごしたらしく、四阿高原からのメインルート合流点だ。

そこからはほどなく、稜線へ。
左が根子岳、右が目指す四阿山。

この標識のあたりが、広い稜線になっていて、どこがルートなのかよくわからない。
さんざん探して、一番雪深そうな稜線手前側(南側)がルートだとようやくつきとめる。
ここから若干のアップダウンを繰返し、雪に埋もれた階段をすぎると、いよいよ頂上間近らしい。

稜線にもトレースはなく、このラッセルはなかなかにハードだ。

11:40 完全に凍りに覆われた標識を発見。

手袋で氷をかきわけると、ここが四阿山 2354m.の頂上だ。

反対側から登った登山者の痕跡もなく、本日の登頂、一番乗り。
ここまで根を詰めてラッセルしてきたので、喉もカラカラ。

頂上にある祠の石垣の影で風をよけ、テルモスのお湯を啜り、珍しくチョコレートを齧る。
10分休んでお湯とエネルギー補給で気力を取り戻したので、下山にかかるとするか。
相変わらず視界の効かない稜線をどんどこ下る。

登りのノートレースとはうってかわって、トレースのあるということはホントにありがたい。
(セルフトレースだけど・・・)

中四阿、小四阿、と快調に下り、樹林帯の風がこないところでやっと山めしランチ。
寒さを予想して、今回の山めしは、豆乳ラー油ラーメン。

豆乳のまろやかな味に、食べるラー油の辛味が効いて、体が温まる。
手早く山めしをすませ、体力の蘇ったカラダで、再び下山開始。
ようやく牧場のあたりまで標高を下げてきたとき、前方上空に光が。
どうやらずっとかかっていた雪雲がきれてきたようだ。
一瞬の青空。

登りはまったく見えなかった牧場も、すごく広いところだったのだ。

登山口のゲートまで戻り、車道を行く。

ほどなく誰もいない駐車場で、ポツネンと車が待っていた。

もう一台だけ、上段の駐車場に車が停まっていて、下山時にそれらしいトレースはなかったので、きっと根子岳方面へ向かわれたのだろう。
けっこうなラッセルに苦しめられながらも、山頂まで登りつめ、無事下山できた。
考え事のほうも、頭の中である程度まとまってきたので、この後は冷えたカラダを温泉で温め、忘れないうちに手帳に書きとめておきますか。
冬の四阿山。
標高差は800m.ほどながら、なかなか登り応えのある雪山であった。
今回は、まともに風を受ける根子岳には回れなかったが、いつかまた冬の晴れた日に訪れたい山だ。
冬の四阿山へ。

12月にはいって、雪山恋しさと、仕事の考え事のために、かねてからの宿題だった、四阿山の冬山にチャレンジしてきた。
目次
1.四阿山へのアクセス 登山口と駐車場
2.四阿山の山小屋 テント場
3.四阿山の登山シーズンと難易度
4.四阿山への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.四阿山登山記録 四阿山(冬山)
1.四阿山へのアクセス 登山口と駐車場
2.四阿山の山小屋 テント場
3.四阿山の登山シーズンと難易度
4.四阿山への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.四阿山登山記録 四阿山(冬山)
四阿山へのアクセス 登山口と駐車場
四阿山、読みにくい山の名だが、「あずまやさん」と読む、この四阿山へのアクセスは、自家用車かタクシーが便利。
・菅平牧場登山口
四阿山の最もポピュラーな登山口。駐車場もあり。JR上田駅から、菅平高原方面への路線バスがあり、菅平ダボスのバス停から登山口まで約1時間。
・鳥居峠登山口
鳥居峠までは、JR上田駅からタクシーではいるか、その先の林道終点に少しだけ駐車スペースあり。
・あずまや高原ホテル登山口
あずまや高原ホテルに泊まるのであれば、この登山口が便利。ホテルには温泉もあり快適。路線バスの便はない。
・四阿山登山口(茨木吾妻山歩道入口)
無印良品カンパーニャ嬬恋キャンプ場の先に登山口がある。少しの駐車スペースも。
・パルコール嬬恋スキーリゾート登山口
路線バスの便はなく、万座・藤沢口駅からタクシー利用
四阿山の山小屋 テント場
山上、稜線には山小屋、テント場はない
四阿山の登山シーズンと難易度
春~秋のシーズンはもちろん、冬山も人気。基本的になだらかな山容なので、危険箇所は少ないが、冬山の場合はトレースが不明瞭なところ、広い稜線、アプローチが平原で広い場所は、視界が悪いと道迷いになる可能性もあり注意。
四阿山への登山コース コースタイム 日帰り山行について
四阿山は四方に登山道があり、いろんなコースをとることができる。
・菅平牧場登山口 → 四阿山 (コースタイム 2時間25分)
今回の記事のコース。通常はこの菅平牧場登山口から四阿山、根子岳を周遊するのが人気。
・あずまや温泉登山口 → 四阿山 (コースタイム 2時間30分)
・鳥居峠登山口 → 四阿山 (コースタイム 3時間40分)
・四阿山登山口(茨木吾妻山歩道入口) → 四阿山 (コースタイム 3時間55分)
・パルコール嬬恋スキーリゾート登山口 → 四阿山 (コースタイム 4時間35分)
四阿山登山記録 四阿山(冬山)
金曜の深夜に車を走らせ、上信越道を横川SAまで。
ここで力尽き、仮眠。
明け方に起きだして、再び上信越道を疾走し、上田のインターから山へと向かう。
当初は、あずまや高原ホテルの駐車場から入山するつもりだったのだが、天気が芳しくなく、初めての山、しかも広大な雪原を通るルートはちとリスキーかなと、菅平牧場のほうへ。
百名山でもある四阿山だから、そこそこ人も入っているか・・という予想は裏切られ、、雪に埋もれた菅平牧場横の駐車場には人っ子ひとりおらず、ビュービューと雪混じりの強風が吹きすさぶだけ。
この強風と悪天候に、ちょっと心がくじけそうになったが、今日はたっぷり考え事をしなくてはならないのだ。
弱気になりそうな心に鞭をあてて、装備を整え、ひとり歩き出す。

冬期閉鎖中のトイレの横に、登山者カードを凍える手で投函し、いざ。
舞い上がる雪に、50m先も見えないが、牧場の道路を少し歩くと、四阿山の登山口があった。

このアーチをくぐり、しばらくは牧場の柵沿いに歩いていく。

すでに、積雪は15cm.ほど。
しばらく歩くと、沢の渡渉だ。

踏み跡がなくてわかりにくいルートを探りつつ、ときおり出てくる道標に援けられる。

降雪後は誰もあるいていないようで、ノートレース。
こんな雪をかぶった笹が、完全に立ちふさがり、

かきわけながら遮二無二登る。
上空には太陽がありそうなのだが、一向に天候のよくなる気配がない。

大汗をかきつつ、小四阿。

この道標、すでに小四阿を通過したのか?と錯覚してしまったのだが、どうやらこの標識のあるところが小四阿らしい。(視界が効かないので、現在位置がよくわからないのだ)
雪と笹をかきわけかきわけ、四阿高原からの破線ルートに合流。

横風の強い稜線へ出て、さらに上へ上へと歩き続ける。

風は熄むことなく、視界も悪いまま。

中四阿の手前あたりで、かなり雪深くなってきて、

ルート上のはずなのだが、膝上までもぐるラッセル。

ゴウゴウという風の音のなかで闘いながら、うっすらと見えた道標。

どうやら、中四阿を見過ごしたらしく、四阿高原からのメインルート合流点だ。

そこからはほどなく、稜線へ。
左が根子岳、右が目指す四阿山。

この標識のあたりが、広い稜線になっていて、どこがルートなのかよくわからない。
さんざん探して、一番雪深そうな稜線手前側(南側)がルートだとようやくつきとめる。
ここから若干のアップダウンを繰返し、雪に埋もれた階段をすぎると、いよいよ頂上間近らしい。

稜線にもトレースはなく、このラッセルはなかなかにハードだ。

11:40 完全に凍りに覆われた標識を発見。

手袋で氷をかきわけると、ここが四阿山 2354m.の頂上だ。

反対側から登った登山者の痕跡もなく、本日の登頂、一番乗り。
ここまで根を詰めてラッセルしてきたので、喉もカラカラ。

頂上にある祠の石垣の影で風をよけ、テルモスのお湯を啜り、珍しくチョコレートを齧る。
10分休んでお湯とエネルギー補給で気力を取り戻したので、下山にかかるとするか。
相変わらず視界の効かない稜線をどんどこ下る。

登りのノートレースとはうってかわって、トレースのあるということはホントにありがたい。
(セルフトレースだけど・・・)

中四阿、小四阿、と快調に下り、樹林帯の風がこないところでやっと山めしランチ。
寒さを予想して、今回の山めしは、豆乳ラー油ラーメン。

豆乳のまろやかな味に、食べるラー油の辛味が効いて、体が温まる。
手早く山めしをすませ、体力の蘇ったカラダで、再び下山開始。
ようやく牧場のあたりまで標高を下げてきたとき、前方上空に光が。
どうやらずっとかかっていた雪雲がきれてきたようだ。
一瞬の青空。

登りはまったく見えなかった牧場も、すごく広いところだったのだ。

登山口のゲートまで戻り、車道を行く。

ほどなく誰もいない駐車場で、ポツネンと車が待っていた。

もう一台だけ、上段の駐車場に車が停まっていて、下山時にそれらしいトレースはなかったので、きっと根子岳方面へ向かわれたのだろう。
けっこうなラッセルに苦しめられながらも、山頂まで登りつめ、無事下山できた。
考え事のほうも、頭の中である程度まとまってきたので、この後は冷えたカラダを温泉で温め、忘れないうちに手帳に書きとめておきますか。
冬の四阿山。
標高差は800m.ほどながら、なかなか登り応えのある雪山であった。
今回は、まともに風を受ける根子岳には回れなかったが、いつかまた冬の晴れた日に訪れたい山だ。