残雪の燕岳へ。

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中房温泉でまったりテントを張り、地熱で夏用シュラフでも快適な一夜を過ごし
晴れた夜明けを迎えて、いよいよ燕岳だ。




燕岳へのアクセス 登山口と駐車場


燕岳への登山者のほとんどが、中房温泉からの往復、あるいは、表銀座、常念山脈への縦走に向かうことが多い。

・中房温泉登山口
 中房温泉の手前に、第1~3の無料登山者駐車場がある。タクシーはJR穂高駅から。路線バスも春~秋の登山シーズンに、JR穂高駅からの便がある。

燕岳の山小屋 テント場


燕岳の山頂手前の稜線上に人気の燕山荘がある。5月の連休前から11月頃の春~秋のシーズン、および、クリスマスから正月明けまでの冬山シーズンに営業。テント場も燕山荘前にある。水場はないので、燕山荘で購入。
また、稜線までに、合戦小屋があるが、宿泊はできず、売店営業のみ。
麓には、中房温泉や、有明莊があり、前泊して登山あるいは、下山後に宿泊する人も。

燕岳の登山シーズンと難易度


夏~秋の無雪期シーズンは、特に危険な箇所もなく、ビギナーにもよく登られている。
冬期は北アルプス冬山登山の入門的な山であり、ワンド(赤い旗をつけた竹竿)も適切な間隔でルート上に設置してくれているが、一旦吹雪けば北アルプスの3000m.級の稜線であり、完全な冬山装備と経験者との同行が必要。また、冬期は中房温泉までの林道が冬期通行止めになるので、宮城のゲートから徒歩で林道を歩き入山することになる。

燕岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について


・中房温泉登山口 → 合戦小屋 → 燕岳 (コースタイム 4時間30分)

春~秋のシーズンには、前夜に中房温泉手前の無料駐車場に入り、早朝から登りはじめて日帰りする人も(コースタイムで往復8時間近くになるので、健脚者向き)
また、冬期は林道が閉鎖になるので日帰りは難しい。

燕岳登山記録 残雪の燕岳へ


6:00にテント場を出発。

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テント装備一式は、中房温泉のテント場に置いているので、ほぼ冬山の日帰り装備で、身も軽い。

第一ベンチ 6:25通過。

そのままの勢いで、第二ベンチ、6:50.

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第三ベンチを過ぎたあたりからちらほら残雪があり、富士見ベンチでアイゼンを装着。

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さらに軽くなったザックで、どんどこ高度を上げ、

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8:25 合戦小屋到着。

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軽く、行動食を摂り、水分補給。

少しズブズブ気味の雪尾根をあがり、

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合戦の頭近くで、槍ヶ岳のお出迎え~

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例年になく少ない雪に驚きながらも、気持ちのいい尾根を歩く。
燕岳の稜線もいい天気だ。

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ほんとにいい天気で、珍しく風もない。

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稜線直下の山荘下は、完全に雪が溶けて、アイゼンを一度はずして登ったくらいだ。

最後の階段を登りきると、9:45 稜線へ飛び出す。

おお、この風景。

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裏銀座の山々。

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小屋の正面に回りこむと、燕岳の凛々しいお姿。

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そのままの勢いで、アイゼンはザックにくくりつけたまま、燕岳の頂上を目指す。

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ほぼ夏道のような登山道をツメ、10:10 燕岳山頂。

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北燕岳方面。

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剣岳のどっしりとした姿に心打たれる。

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快晴の山頂で20分ほどもこの絶景を堪能し、燕山荘へと下る。

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11:00きっかりに山荘の扉を開け、

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本日の山小屋ごはんは、燕山荘のチキンカレー

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ゴロンとしたチキンもスプーンで身が崩れるほどやわらかく、北アルプスの稜線で食する本格的なスパイシーカレーに舌鼓。

すっかり満足した後、11:30に下山開始。

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雪のあるところまで下ると、アイゼンを着けつつ、燕岳の稜線を振り返る。

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気持ちのいい雪尾根を下りながら、背中にたまっていたいろんなものが、汗とともにどこかへ消えていくのがわかる。

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12:00 合戦小屋通過。

続々と登ってくる登山者を交わしながら、残雪の森を行く。

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雪道を下りつつ、この1~4月の振り返りをして、これから進むべき道を心の中で繰り返し、繰り返し検証していく。

ほぼほぼ頭の整理がついてきたころ、いつしか登山口に。

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14:00 中房温泉のテント場到着。
デポしていたテントを撤収し、ザックに装備を詰め込んだら、カラカラの喉のまま、有明荘へ直行だ。

あとはゆっくり湯に浸かりながら、頭の整理とご褒美ビールを飲りますか。


このときの有明荘の夕食はこちら
 有明荘の夕食