紅葉の焼石岳へ。

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前回に訪れた、朝日連峰ですっかり東北の山が好きになってしまい、今回は紅葉を目指し、平日がらみで平沼登山口から、焼石岳、そして夏油温泉へと縦走をやってみた。


東北新幹線の水上江刺駅からタクシーで平沼登山口へ。
折悪しく、予報では朝方にやむはずだった雨がまだ激しく降っており、登山口には人の気配なし。

仕方がないので、雨具を着込んで避難小屋泊まりの装備を担ぎ、歩き出す。
残念ながら雨が激しいのでカメラも出すことができず、黙々と山道を上がる。
・・・と書きたかったのだが、登山口のトイレの前に、デカデカと熊出没情報が貼ってあり、しかも、出没場所は今夜の宿、銀明水避難小屋(驚)

雨が笹の葉を激しく叩き、しかも登山道は沢沿い。
熊鈴を割れんばかりに振り回し、携帯ラジオのボリュームを最大にしてかけるが、鳴っているのかいないのかわからないほど、沢と雨の音で周りの気配をうかがうことも難しい。

ビクビクしながら、川のようになった登山道を歩いていると、直前にガサガサという音がして・・・・

「わーぁ!!!!!!」と声を上げそうになったら、


目の前に下山の人。

お互いに、超ビックリしつつ、ホッと一安心。

そんなこんなで、必死に雨の中を登り、銀名水の避難小屋にたどり着いた。

小屋には地元の山岳会の登山道整備ボランティアの方がいて、ストーブも焚いてくれ、ずぶ濡れになった雨具やザックカバーを乾かす。なんてありがたい。

その夜も、ひとしきり山めしを作って酒を飲んでいたところに、雨の中、本日の修繕箇所の作業を追えたボランティアの方が小屋に戻ってきて、自宅で裁いた秋刀魚の佃煮やら、冷凍しておいた秋刀魚の刺身やらをご馳走になり、酒が切れたら巨大なプラティパスに満タンの大吟醸酒を飲ましていただいたり・・・と大変お世話になった。

ああ、東北の山っていい(笑)

翌朝も、カレーを仕込んで、いまごはんも炊けたばかりだから、食べていって、と朝からアツアツの美味しいカレーライスをいただき、なんと御礼を申し上げてよいのやら。

丁重に御礼を述べて、出発の準備を。

避難小屋から見た、夜明け。

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横岳方面に日が差し、

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小屋の外へ出て、銀明水の美味しい水を汲み、

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晴れた空を見上げて、6:00 いざ、焼石岳へ。

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雨はすっかり上がって、見事な紅葉と青空。

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熊の怖さもすっかり忘れ、テンション上がってどんどん登る。

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振り返ると朝日が眩いばかりに輝き、

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日が昇るにつれ、紅葉が鮮やかに燃える。

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朝の気持ちのいい山の空気をすいながら、姥石平の分岐に到着。

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焼石岳は目の前だ。

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眼下には、泉水沼。

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そこからはひと登りで、

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稜線に出ると、こんな景色。

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ますますテンションが上がって、7:10 焼石岳山頂到着。

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これから歩く、東焼石岳から、経塚山方面へのトレイル。

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東を見れば、ダイナミックな雲海。

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360度の大展望だ。

しばし、山頂からの眺めを堪能し、今日は長丁場なので、姥石平へと引き返す。
泉水沼から見た焼石岳。雲上の楽園。

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姥石平から、雲上のトレイルを鼻唄交じりに歩き、東焼石岳へ。
山頂から来た道を振り返る。

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歩く先に見えてきたのは、経塚山か。

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稜線の下方を見渡せば、錦秋の庭。

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目の前の六沢山の斜面へも続く、続く、紅の模様。

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すっかり熊のことを忘れていたよ(笑)

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六沢山を越えると、紅の大地を行く。

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この大地から、遠くにポツンと金明水避難小屋が見えた。

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一面の紅。

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ため息の出るような紅葉ロードを歩くのだが、美しすぎてなかなか歩が進まない。

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9:50 金明水避難小屋到着。

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すごく立派な避難小屋で、簡易水洗トイレもあり、建物の中はこんなにキレイ。

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おまけに、小屋から10メートルも離れていない、名水湧水、金明水。

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冷たくて、すこぶる美味。
ああ、この水でもウイスキー水割りしたいなぁ。

そこからは、道はやや不明瞭になり、まるで沢の中を歩いているかのような歩きにくい、窪地の道が続く。
我慢の登りをのりきると、最後のピーク、経塚山が真正面に見える。

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急傾斜の崩壊地を登り、山頂に迫る。
ここで判りにくい箇所があり、10分ほど道をロストしてしまったが、確実なポイントまで引き返し、本道を見つけて、最後の登り。

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11:30 経塚山山頂到着。

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いやー、汗をかいた背中に、山の風が心地いい。
熊よけのラジオをフルボリュームでかけながら、30分の大休止。

あとは、夏油温泉にむかって、下るのみ。

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ここからは、登山者が少ないのか、かなり心細い踏み跡の部分もあり、熊に警戒しつつどんどん下る。

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最後の水場を過ぎると、つづらおりの山道をひたすら下り、

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ついに、沢が見えた。

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この沢にかかっていた橋が数年前に落ちたらしく、ここから川岸に岩場の急降下。

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14:00 夏油川の渡渉点に到着。
昨日の雨で増水した沢の渡渉だ。

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川岸に、丈夫な農薬(?)の大袋が置いてあり、これを片足づつ履いて、流れを渡る。

向こう岸に着くと、また橋があった地点まで岩場の急登り。

最後に大汗をかいて、やっと林道に飛び出した。

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あとはひたすらこの林道を歩くだけ。

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15:10 夏油温泉にゴール!

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本日、道中であったのは、たったの2組。
静かな東北の紅葉を愛でる山歩きであった。

あとは東北最古と言われるお湯にゆっくり浸かって、ビール飲みますか。