中房温泉のテント場。

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今年のGW後半は、北アルプス 燕岳を目指すが、事情により車がつかえず、5/4の朝に東京を出て、あずさで松本入り。
穂高からバスで中房温泉のテント場へはいるところから波乱万丈の山旅が始まった。


穂高駅に12時半過ぎに到着。
このころはまだいい天気で、さて、あとはバスに乗って中房温泉でのんびりテントを張れば、あとは山めし!・・・と思いきや・・・

穂高のバス停の時刻表には、

 「昨夜(5/3)に発生した大規模な落石のため、
  中房線は通行止め。解除の見込みは未定」

という無情の張り紙が・・・ 。。。_| ̄|○

酒と食材と冬山装備一式でズッシリのザックを背負ったまま頭の中が真っ白になった。

が、そのとき、

「今から動くらしいですよ」

との他の登山者の方の一言で事態は急展開。

中房温泉行きのバスがやってきて、無事乗り込むことができた。
(ちょうど、13時から宮代のゲートをあけて上りの車を通せることになったらしい)

やれやれ・・・

とバスでうとうとしていたら、宮代のあたりでザックを背負った登山者が続々と下山してくる。

どうやら昨夜からの通行止めでバスが中房まであがれずにいたため、歩いて下山してきたらしい。

しかし、中房温泉までの半分くらいのところで、渋滞スタート。
どうも、数台降りてきた自家用車とのすれ違いができずに詰まってしまったようだ。

しばらくそんなこんなで止まったり動いたりだったが最後は有明荘の手前でまた完全停止状態。

中房温泉の駐車場から降りてくる車がびっしり道端に列をなし、にっちもさっちもいかなくなったようだ。

最終的に中房温泉のロータリーに着いたら、すんごい数の登山者がバスを待っていて、ロータリーから中房温泉のほうまで、車がびっしり動けずにいた。

なんだか申し訳ない・・・と思いつつバスを降りて、中房温泉の外湯でテント場の受付を。

大混乱のバスと車がいっせいに下山した後は、

がらーん。

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まったく他にテントはなく、ぽつねーん。

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まっ、中房温泉のテント場貸切ということで(笑)

荷物をテントに放り込むと、さっそく温泉。

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中房温泉の外湯も、GW中だというのに昨夜からの通行止めの影響でほとんど貸切状態。

心ゆくまで温泉につかり、カラダもココロもほぐれたところで、喉も渇いたことだし、一杯飲りますか。

この状況にピッタリの本を読みつつ、ひとりテントでビール。

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うーん、いい時間だなぁ。

小池龍之介さんの 「しない生活」。
現代の煩悩108を「しない」ことでココロが楽になるお稽古。
自分のイライラや負の感情も、よく掘り下げてみると、ああ、そういうことなのか、と自分の心の分析って意外と浅いな、と気づかされた本。

そのうちのひとつ。

 「苦労が報われない」という無力感から逃げ出さない

××の成果が出ないからイヤになる。それをキライになる。
しかし、「好きじゃない」というのは心がでっちあげた言い訳で、実際は無力感から逃げ出したいだけ。これは自分の存在感を確かめたい慢心の煩悩にすぎない、と。

ああ、ココロに突き刺さる(笑)

読みやすい文体と、ひとつのお題の文章量、自分をゆっくり省みるのに、とてもいいひとときだった。

 しない生活 (小池 龍之介)


さて、心静かに読書を楽しんだ後は、お待ちかねの山めしひとり宴。
山めしと春の北アルプスに乾杯~

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この日は新作山めしを3品。

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その中でも、涎のでそうな極上缶詰をつかった山めしは明日の山めし礼讃で。

ひとしきりビールにワインで山めしを堪能し、シュラフに潜り込む。

ここ、中房温泉のテント場は、温泉の地熱でこの時期でも雪はなく、むしろテントの下から温かい熱が伝わってくるほどで、冬用のシュラフはいらなかったんではないか、と思うくらいの極楽状態。
(翌日の厳しい現実を、今は知る由もない。。。)

さて、明日の燕岳に備えて、爆睡だ。