聖平小屋から、荒川小屋までの怒涛の縦走を果たし、体力も気力も使い果たした夜。
身体は相当ダメージを受けているのだが、なかなか寝付かれず、うとうとしかけたら3時。
寝袋から這い出して、準備を始める。

昨夜のうちに汲んでおいた湧き水だけを飲んでテントを撤収し、4:00 荒川小屋を出発する。
さあ、今日はあそこまで行くのだ!
身体は相当ダメージを受けているのだが、なかなか寝付かれず、うとうとしかけたら3時。
寝袋から這い出して、準備を始める。

昨夜のうちに汲んでおいた湧き水だけを飲んでテントを撤収し、4:00 荒川小屋を出発する。
さあ、今日はあそこまで行くのだ!
荒川小屋の裏手に回り、少し登って、荒川三山へのトラバース道へ。
もちろんあたりはまだ真っ暗で、ヘッドライトの灯りだけが頼りだ。
鹿除け柵を通り過ぎるころ、あたりが明るくなってきた。

もしかしたら、日の出に間に合うかも・・・
3000mの稜線なので、ゼイゼイいいながら、ピッチをあげ、高度を稼いでいく。
どんどん空が明るくなってきて、気は急くが、なかなか稜線までが長い。
5:05 荒川中岳山頂到着。

間に合ったか!
ふと後ろを振り返ると、昨日山頂で何も見えなかった赤石岳が赤く染まり、

前方を見やれば、茜の雲をまとった富士山。

あっ、来る!

南アルプス北部へと続く山々にも光が一気にさし、

荒川岳(東岳)から日が昇った。

このえもいわれぬ瞬間。

中岳の山頂にいた、数人は無言のままシャッターをきる。
さて、本日のハイライトは、このデカい荒川岳。

ここからコルに向かってどんどん下るが、周りはお花だらけ。

そこかしこの誘惑をふりきりつつ、コルから見上げた荒川岳は、二十年前に来たときの記憶より、遙かに登りごたえがありそう。

ジグザクの急な登りの後は、岩場を攀じる。

その岩場にも、たくさんのお花があって、強張った顔にも、ふっと笑顔がでそうだ。

あまりに急な登りなので、花の名を確かめる余裕はないが、癒される。

ぐいぐい高度をかせぎ、6:30 荒川岳山頂。

振り返れば、越えてきた赤石岳、荒川中岳が大きい。

東を見れば、富士山と光と雲の海。

素晴らしい朝だ。
せっかくの最後の3000m山頂なので、ここで山めしモーニングにする。
これは荒川小屋のお弁当。

どんな中身だったかは、後日の山めし礼讃で。
さて、荒川小屋のお弁当と、このためにとっておいた味噌汁で、しっかりパワーと塩分を補給し、7:15再び縦走開始。
次のピークの丸山に7:40
ここから見た千枚岳へは楽勝に見えるのだが、

このトラバースを終えて、とりつく木々に覆われた3つほどの岩峰がなかなか手強く。

ストックを手に持っていたらちょっとヤバいかも、という場面も織り交ぜながら、小さな岩峰を登り降りを繰り返し、8:15 やっと千枚岳の頂上へ。

富士山もここで見納めだ。

15分ほど大休止して、しっかり水分も補給し、これからの暑い樹林帯の下りに備える。
10分ほど下ると、千枚小屋から椹島へ向かう道と、二軒小屋へのルートの分岐。
今までのメジャールートから離れ、二軒小屋への道へ踏み込むと、こんな感じ。

一気に山深い南アルプスへと入っていく。
しばらくは、不明瞭ではないけれど、やや不安になる道を抜け、ずんずん下っていくと、いつしか美しい森の中へ。

9:35 マンノー沢の頭。

なるほど、万斧沢の頭、だったのね。
と一人納得。
しかし、地名の割にはまったく展望が効かず、水分だけ摂って再び下る。
ここからは、足の関節がギシギシ音を立てるのではないかと思うような急坂の連続。
ロボット雨量計跡の樹林の切れ間から、最後の千枚岳。

あとは、いつ果てるとも知れない急坂の下りをひたすら下り、下り、下り、

地図上にある、1871m地点まで来たが、まだ標高差500mほどもあるのか・・・
このシーズンになっても、どっさりと落ち葉の積もる道を、滑らないように用心しながら、またひたすら下る。
昨日のダメージもあって、いいかげん足が痛くなってきたころ、木々の間から、二軒小屋の屋根が。

最後はこの吊り橋を渡り、発電施設の横をぬけると、林道。

12:30 やっと着いたぜ、二軒小屋。

ああ、あとは生ビールと、憧れの二軒小屋のディナーだっ!
(二軒小屋のディナーの様子は、明日の山めし礼讃で)
山旅はこれで終わりなのだが、心の旅はつづく。
もちろんあたりはまだ真っ暗で、ヘッドライトの灯りだけが頼りだ。
鹿除け柵を通り過ぎるころ、あたりが明るくなってきた。

もしかしたら、日の出に間に合うかも・・・
3000mの稜線なので、ゼイゼイいいながら、ピッチをあげ、高度を稼いでいく。
どんどん空が明るくなってきて、気は急くが、なかなか稜線までが長い。
5:05 荒川中岳山頂到着。

間に合ったか!
ふと後ろを振り返ると、昨日山頂で何も見えなかった赤石岳が赤く染まり、

前方を見やれば、茜の雲をまとった富士山。

あっ、来る!

南アルプス北部へと続く山々にも光が一気にさし、

荒川岳(東岳)から日が昇った。

このえもいわれぬ瞬間。

中岳の山頂にいた、数人は無言のままシャッターをきる。
さて、本日のハイライトは、このデカい荒川岳。

ここからコルに向かってどんどん下るが、周りはお花だらけ。

そこかしこの誘惑をふりきりつつ、コルから見上げた荒川岳は、二十年前に来たときの記憶より、遙かに登りごたえがありそう。

ジグザクの急な登りの後は、岩場を攀じる。

その岩場にも、たくさんのお花があって、強張った顔にも、ふっと笑顔がでそうだ。

あまりに急な登りなので、花の名を確かめる余裕はないが、癒される。

ぐいぐい高度をかせぎ、6:30 荒川岳山頂。

振り返れば、越えてきた赤石岳、荒川中岳が大きい。

東を見れば、富士山と光と雲の海。

素晴らしい朝だ。
せっかくの最後の3000m山頂なので、ここで山めしモーニングにする。
これは荒川小屋のお弁当。

どんな中身だったかは、後日の山めし礼讃で。
さて、荒川小屋のお弁当と、このためにとっておいた味噌汁で、しっかりパワーと塩分を補給し、7:15再び縦走開始。
次のピークの丸山に7:40
ここから見た千枚岳へは楽勝に見えるのだが、

このトラバースを終えて、とりつく木々に覆われた3つほどの岩峰がなかなか手強く。

ストックを手に持っていたらちょっとヤバいかも、という場面も織り交ぜながら、小さな岩峰を登り降りを繰り返し、8:15 やっと千枚岳の頂上へ。

富士山もここで見納めだ。

15分ほど大休止して、しっかり水分も補給し、これからの暑い樹林帯の下りに備える。
10分ほど下ると、千枚小屋から椹島へ向かう道と、二軒小屋へのルートの分岐。
今までのメジャールートから離れ、二軒小屋への道へ踏み込むと、こんな感じ。

一気に山深い南アルプスへと入っていく。
しばらくは、不明瞭ではないけれど、やや不安になる道を抜け、ずんずん下っていくと、いつしか美しい森の中へ。

9:35 マンノー沢の頭。

なるほど、万斧沢の頭、だったのね。
と一人納得。
しかし、地名の割にはまったく展望が効かず、水分だけ摂って再び下る。
ここからは、足の関節がギシギシ音を立てるのではないかと思うような急坂の連続。
ロボット雨量計跡の樹林の切れ間から、最後の千枚岳。

あとは、いつ果てるとも知れない急坂の下りをひたすら下り、下り、下り、

地図上にある、1871m地点まで来たが、まだ標高差500mほどもあるのか・・・
このシーズンになっても、どっさりと落ち葉の積もる道を、滑らないように用心しながら、またひたすら下る。
昨日のダメージもあって、いいかげん足が痛くなってきたころ、木々の間から、二軒小屋の屋根が。

最後はこの吊り橋を渡り、発電施設の横をぬけると、林道。

12:30 やっと着いたぜ、二軒小屋。

ああ、あとは生ビールと、憧れの二軒小屋のディナーだっ!
(二軒小屋のディナーの様子は、明日の山めし礼讃で)
山旅はこれで終わりなのだが、心の旅はつづく。