3時45分にテントを出て、ヘッドランプの明かりで山頂へ。
寒いくらいの気温が、夏の高山にいるのを実感させてくれる。

岩稜のペンキマークを見失わないようにサッと登って、4時15分、北岳山頂到着。
すでに数人が日の出を待ってスタンバイ状態だ。
富士山まで見渡せる快晴に、期待が高まる。



静かな夜明け前の冨士。



八ヶ岳方面の雲が茜色に染まり、



来る。



サッとあたりに光が射し、夜が明けた。



間ノ岳に朝が訪れ、



仙丈ケ岳も光を受けて輝きだす。



その遙か彼方には、北アルプスが目覚め、



素晴らしい夜明けをむかえることができた。
この景色をしっかり目に焼き付けて、テント場へと下る。

この絶景の中で、コーヒーを淹れてパンで朝食。
富士山を眺めながらの、最高の山めしモーニングだ。



朝食の間に乾かしておいたテントをサクッと撤収し、北岳に別れを告げる。



涼しい朝の稜線の風に吹かれ、ルンルン気分で下山開始。



お花畑を過ぎ、



右俣コースと白根御池の分岐を御池方面へ。
やがて、御池とテントが遠くに見えた。



7：35　白根御池小屋。



小屋の前にある、冷たい南アルプスの天然水の水場で喉を潤し、いよいよラストスパート。
森の中のトラバース道を歩き、



そのあとの急下降をぬければ、右手から懐かしい沢の音。

二俣からの道に合流し、9：10　広河原山荘着。

そして、この吊り橋を渡って、また下界へと戻っていく。



一泊の北岳往復であったが、お花畑に、絶景夕焼け、ご来光。
夏山のいいとこ全部まるごともらったような、いい山旅であった。