オーバーロートホルン。
ツェルマットから登れる、標高3,414m の山。
明日に控えた、人生初の4,000m超え、ブライトホルンへの高度順化も兼ねて登ってきた。
その山道の途上で見たものは・・・
ツェルマットから登れる、標高3,414m の山。
明日に控えた、人生初の4,000m超え、ブライトホルンへの高度順化も兼ねて登ってきた。
その山道の途上で見たものは・・・
昨日に続き、天気は良くないが、高度順化もしなくてはならず、ホテルを出て、5分くらいのところにある、スネガ行きの地下ケーブルカー乗り場へ。
チケット売り場で、スイスハーフフェアカードのパスを見せて、ウンターロートホルンまでの往復チケットを半額で買い、乗り場へと続くトンネルへ。
このトンネルの先に、ケーブルカー乗り場があり、チケットを自動改札にかざして乗り込む。
折からの悪天で、乗客はほぼなし。
ほんの5分ほどで、終着のスネガへ到着。
スネガのホームを出て、右手に回り込むと、さらに上へ向かうゴンドラ乗り場。
誰もいない乗り場にきたゴンドラ。
乗り込んでぐんぐんと上に上がっていくが、まったく何も見えない・・・
終点のブラウヘルト(Blauheld)で再び大きなロープウェーに乗り、ウンターロートホルンへ(Unterrothorn)。
ウンターロートホルンには大きなレストランの施設があり、
その右手に最初の道標がある。このウンターロートホルンで、すでに標高3103m。
ただ、この道標の方角がややわかりにくく、本日のように霧がかかっていると、地図を見てもどの道をいけばいいのかまったくわからずにウロウロとしてしまった。
施設の建物の左側に沿って、一番広い林道のような道を下ってみる。
少し歩くと、ハイキングコースを示す赤い印。
前方を見透かすと、なにやら避難小屋のようなものが見える。
あっちへ行ってみよう。
そこに次の道標があって、ようやく現在位置確認。
確かに進行方向にはオーバーロートホルン(Oberrothorn)の文字があり、ほっとする。
そこから2分ほど下ると、左手にまた標識らしきものを発見。
おおっ!まさにこれがオーバーロートホルンへの分岐だ。
ここからは、アルプスらしい山道を登っていく。
時折、小雨の混じる谷風に煽られながら、ぐんぐんと高度をかせいでいると、前方にツアーらしき団体さんがいた。
つづら折りになった道を上りきると、ちょっとした岩場があり、フィックスロープも張ってある。
岩場を過ぎて、左の尾根に入っていくあたりで団体さんに追いつき、追い越しをさせてもらう。
尾根をぐんぐんと登っていると、
左側に何か気配を感じ、振り返る。
おお!
雲の隙間に、山並みが!
カメラを下ろして再び前を向くと、「!!!!!!!」
これは夢か幻か・・・、あれはもしや・・・
マッターホルンだっ!!
幻想的なベールに包まれたマッターホルンが目の前に現れた。
奇跡だっ!
霧中でシャッターを切るが、この3枚を撮った後、マッターホルンは幻のようにまた雲の中へ消えていった。
ほんの一瞬の出来事だったが、心の中ですべての邪悪なものが浄化され、なんとも言えない清々しい気分になり、天が与えてくれた奇跡のように思えた。
足取りも軽く、霧の中を進むと、
うっすらとした青空をバックに、黄色い標識。その上にもう道はない。
オーバーロートホルン(3,414m)へ到着。
霧のせいで展望は何もないけれど、なんとも言えないいい気分。
うっすらと日が射しているので、晴れ上がらないかと20分ほども待ったが、兆しはなく、団体さんが到着し、集合写真のカメラマンを頼まれた後、下山開始。
相変わらず、濃い霧と、霧雨混じりの風がきついが、心は晴れ晴れ。
岩場も難なく通過し、歩きやすい登山道を一気に下ってくると、オーバーロートホルンと林道の分岐で、日本人のカップルに出会い、言葉を交わす。
おふたりはスイスアルプスは初めてとのことで、そりゃ、この天気でも一日だってじっとしてられませんよね。
ここから林道を上り返し、10分ほどでウンターロートホルンのレストランが霧の中に現れてきた。
この建物の写真の一番左手にトイレの入り口サインがあるのだが、これを目印に建物沿いに来れば道に迷うことはなさそうだ。
ロープウェーに乗り込み、スネガへと引き返す。
途中で雲が一瞬切れ、見えたのは多分、ヴァイスホルン(4,505m)。
さらにゴンドラに乗り換えて、高度を下げてくると、だんだん雲が上がり、
おお、見えた!
大迫力のマッターホルン。
しかし、また雲の中へ。
スネガから地下ケーブルカーに乗って、地上まで降りてくると、これまた絵になるマッターホルン。
しかし、オーバーロートホルンへの途上で見た、あの幻のような幻想的なマッターホルンは、今日あそこに登った人だけが見ることのできた極上のシーンだったに違いない。
なんとも心に残る山旅であった。
さて、明日の4,000mに備え、前祝いで一杯飲るところを探しますか。
(つづく)
<ツェルマット周辺を歩く>
今回のツェルマットをベースにした山歩きの参考にさせてもらった本。
いろんなトレッキングコースが詳細に書かれていて、読んでいるだけで想像しながら楽しめた。
ツェルマット周辺を歩く ※現在中古しかないようです
<ウンターロートホルンから、オーバーロートホルンへのコースタイム>
ウンターロートホルン→(10分)→オーバーロートホルンへの山道分岐→(1時間10分)→オーバーロートホルン→(45分)→オーバーロートホルンへの分岐→(15分)→ウンターロートホルン
チケット売り場で、スイスハーフフェアカードのパスを見せて、ウンターロートホルンまでの往復チケットを半額で買い、乗り場へと続くトンネルへ。
このトンネルの先に、ケーブルカー乗り場があり、チケットを自動改札にかざして乗り込む。
折からの悪天で、乗客はほぼなし。
ほんの5分ほどで、終着のスネガへ到着。
スネガのホームを出て、右手に回り込むと、さらに上へ向かうゴンドラ乗り場。
誰もいない乗り場にきたゴンドラ。
乗り込んでぐんぐんと上に上がっていくが、まったく何も見えない・・・
終点のブラウヘルト(Blauheld)で再び大きなロープウェーに乗り、ウンターロートホルンへ(Unterrothorn)。
ウンターロートホルンには大きなレストランの施設があり、
その右手に最初の道標がある。このウンターロートホルンで、すでに標高3103m。
ただ、この道標の方角がややわかりにくく、本日のように霧がかかっていると、地図を見てもどの道をいけばいいのかまったくわからずにウロウロとしてしまった。
施設の建物の左側に沿って、一番広い林道のような道を下ってみる。
少し歩くと、ハイキングコースを示す赤い印。
前方を見透かすと、なにやら避難小屋のようなものが見える。
あっちへ行ってみよう。
そこに次の道標があって、ようやく現在位置確認。
確かに進行方向にはオーバーロートホルン(Oberrothorn)の文字があり、ほっとする。
そこから2分ほど下ると、左手にまた標識らしきものを発見。
おおっ!まさにこれがオーバーロートホルンへの分岐だ。
ここからは、アルプスらしい山道を登っていく。
時折、小雨の混じる谷風に煽られながら、ぐんぐんと高度をかせいでいると、前方にツアーらしき団体さんがいた。
つづら折りになった道を上りきると、ちょっとした岩場があり、フィックスロープも張ってある。
岩場を過ぎて、左の尾根に入っていくあたりで団体さんに追いつき、追い越しをさせてもらう。
尾根をぐんぐんと登っていると、
左側に何か気配を感じ、振り返る。
おお!
雲の隙間に、山並みが!
カメラを下ろして再び前を向くと、「!!!!!!!」
これは夢か幻か・・・、あれはもしや・・・
マッターホルンだっ!!
幻想的なベールに包まれたマッターホルンが目の前に現れた。
奇跡だっ!
霧中でシャッターを切るが、この3枚を撮った後、マッターホルンは幻のようにまた雲の中へ消えていった。
ほんの一瞬の出来事だったが、心の中ですべての邪悪なものが浄化され、なんとも言えない清々しい気分になり、天が与えてくれた奇跡のように思えた。
足取りも軽く、霧の中を進むと、
うっすらとした青空をバックに、黄色い標識。その上にもう道はない。
オーバーロートホルン(3,414m)へ到着。
霧のせいで展望は何もないけれど、なんとも言えないいい気分。
うっすらと日が射しているので、晴れ上がらないかと20分ほども待ったが、兆しはなく、団体さんが到着し、集合写真のカメラマンを頼まれた後、下山開始。
相変わらず、濃い霧と、霧雨混じりの風がきついが、心は晴れ晴れ。
岩場も難なく通過し、歩きやすい登山道を一気に下ってくると、オーバーロートホルンと林道の分岐で、日本人のカップルに出会い、言葉を交わす。
おふたりはスイスアルプスは初めてとのことで、そりゃ、この天気でも一日だってじっとしてられませんよね。
ここから林道を上り返し、10分ほどでウンターロートホルンのレストランが霧の中に現れてきた。
この建物の写真の一番左手にトイレの入り口サインがあるのだが、これを目印に建物沿いに来れば道に迷うことはなさそうだ。
ロープウェーに乗り込み、スネガへと引き返す。
途中で雲が一瞬切れ、見えたのは多分、ヴァイスホルン(4,505m)。
さらにゴンドラに乗り換えて、高度を下げてくると、だんだん雲が上がり、
おお、見えた!
大迫力のマッターホルン。
しかし、また雲の中へ。
スネガから地下ケーブルカーに乗って、地上まで降りてくると、これまた絵になるマッターホルン。
しかし、オーバーロートホルンへの途上で見た、あの幻のような幻想的なマッターホルンは、今日あそこに登った人だけが見ることのできた極上のシーンだったに違いない。
なんとも心に残る山旅であった。
さて、明日の4,000mに備え、前祝いで一杯飲るところを探しますか。
(つづく)
<ツェルマット周辺を歩く>
今回のツェルマットをベースにした山歩きの参考にさせてもらった本。
いろんなトレッキングコースが詳細に書かれていて、読んでいるだけで想像しながら楽しめた。
ツェルマット周辺を歩く ※現在中古しかないようです
<ウンターロートホルンから、オーバーロートホルンへのコースタイム>
ウンターロートホルン→(10分)→オーバーロートホルンへの山道分岐→(1時間10分)→オーバーロートホルン→(45分)→オーバーロートホルンへの分岐→(15分)→ウンターロートホルン
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