<2018年1月11日 記事修正追加>
快適なオーレン小屋の冬期小屋の一夜を過ごした後、4:30に起床。
サッと朝飯を食べ、装備を整えて、小屋の外で準備運動。

5:30 真っ暗な中、ヘッドライトの明かりを頼りに、夏沢峠への雪道を歩きだす。
さて、硫黄岳からのご来光はいかに。。。
目次
1.硫黄岳へのアクセス 登山口と駐車場
2.硫黄岳の山小屋 テント場
3.硫黄岳の登山シーズンと難易度
4.硫黄岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.硫黄岳登山記録 烈風!冬の硫黄岳
・美濃戸口からの登山口
八ケ岳のメイン登山口のひとつ、美濃戸口。
自家用車、タクシー、路線バスもJR茅野駅から美濃戸口までの便があります。
・桜平登山口
夏沢鉱泉のある、桜平の登山口には、自家用車とタクシーでアクセス可能。
路線バスはありません。桜平には無料の駐車場がありますが、冬季は林道が凍結したり、積雪が多くて通れないことも。
硫黄岳の周辺には、通年営業の赤岳鉱泉や、夏沢峠にある山びこ荘(冬季休業)、夏沢峠の手前にあるオーレン小屋(冬季休業 冬期小屋あり)、そして通年営業している夏沢鉱泉、稜線上には硫黄岳山荘(冬季休業)などがあります。赤岳鉱泉、オーレン小屋にはテント場も。
オーレン小屋の冬期小屋については過去記事参照 オーレン小屋へ(冬期小屋)
硫黄岳は、山頂付近がなだらかなこともあり、同じ南八ヶ岳の赤岳や横岳といった岩稜の山と比べると、夏山シーズンには比較的登りやすい山です。冬期も、赤岳、横岳に比べれば難易度はやや低くはなりますが、冬期には強風地帯となり、かなりシビアな冬山になることもありますので、雪山経験者との同行は必須です。
・美濃戸口 → 赤岳鉱泉 → 硫黄岳(コースタイム 5時間10分)
・桜平 → 夏沢峠 → 硫黄岳(コースタイム 2時間40分)
夏シーズン、車で桜平までは入れれば、桜平から夏沢峠経由で硫黄岳を往復するのが最短距離で、日帰りも可能です。
あるいは、同様に夏季シーズンに美濃戸まで車で入れば、1時間ほどコースタイムを短縮できるので、健脚者なら美濃戸から硫黄岳への日帰り往復も可能です。
今回の山行は、桜平まで車で入り、オーレン小屋の冬期小屋泊。翌日、雪の硫黄岳を往復して桜平へ下山、というコースでした。
森の中の雪道を、歩くこと20分ほど。
夜明け前の夏沢峠に到着。

むむ、上空は黒い雲に覆われ、峠の上を、ゴーゴーと風が唸りをあげている。。。
しかたがないので、ネックげーターをつけ、ジャケットのファスナーを全部閉めて、防風態勢を万全に。
しばし樹林帯を行くが、そろそろ尾根にでてきた。

東の空は明るくなってきたのだが、肝心の硫黄岳は真っ黒な雲と白い雪でまったく見えず。
樹林帯を抜けると、西側から、ドッと風の塊がおしよせてきた。

かなり強烈な風速で、足元もあやうい。
爆裂火口のある稜線のあたりでは、横からの風に吹き倒されそうになりながら、なんとかアイゼンとピッケルで確保。
もう、カメラを構える余裕はなく、一歩一歩、確実にアイゼンを効かせ、風にもっていかれないように前傾姿勢でジリジリと攻め登るような格好だ。
もう他のことを考えるゆとりはなく、目の前のルートをはずさないように、吹き飛ばされないように、それだけを考えて前進。
これでもか、という風の圧力に耐え抜き、7:00に山頂へたどり着いた。

よろよろと山頂標識に近づき、とりあえずカメラに収め、

社の陰に隠れて、もう昇っているはずの太陽が、顔をだしてくれるのを待つ。
赤岳鉱泉から登ってきた単独行の人も、この風にどうすることもできず、お互いにピッケルだけ振って挨拶。

その姿に、
お互い、どうしようもないですな・・・
この後も気をつけて
という声にならないメッセージだけが伝わってきた。
ときおり、一瞬だけ上空の雲が切れるのだが・・・

20分待っても、状況は変わらず。
これ以上、山頂にとどまっていると体温をどんどん奪われそうだったので、なくなく下山開始。

登りよりも強くなった気がする西からの烈風に耐え、一歩一歩確実に下りていく。
強風帯を過ぎ、ようやく夏沢峠が見えたが、峠の上を、すごい勢いでガスがちぎれ飛んでいる。

夏沢峠で未練の振返り。

なんだかあと数時間で晴れそうな予感はするのだが。
そのままサクッとオーレン小屋まで下り、冬期小屋にデポさせてもらった荷物を回収してパッキング。
一晩お世話になったオーレンの冬期小屋に別れを告げ、夏沢鉱泉へと。
すっかり明るくなってきた空に、ちょっとの未練を残しつつ。

凍った林道を歩き、桜平の駐車場に到着。

今日も日の出を見ることはできなかったが、硫黄岳の山頂まで、あきらめずに登りきったこと。
それだけでも満足だ。
さて、後は読書をしつつ、渋辰野館の薬湯に浸かって、一年の計でも巡らせますか。
快適なオーレン小屋の冬期小屋の一夜を過ごした後、4:30に起床。
サッと朝飯を食べ、装備を整えて、小屋の外で準備運動。

5:30 真っ暗な中、ヘッドライトの明かりを頼りに、夏沢峠への雪道を歩きだす。
さて、硫黄岳からのご来光はいかに。。。
目次
1.硫黄岳へのアクセス 登山口と駐車場
2.硫黄岳の山小屋 テント場
3.硫黄岳の登山シーズンと難易度
4.硫黄岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.硫黄岳登山記録 烈風!冬の硫黄岳
硫黄岳へのアクセス 登山口と駐車場
・美濃戸口からの登山口
八ケ岳のメイン登山口のひとつ、美濃戸口。
自家用車、タクシー、路線バスもJR茅野駅から美濃戸口までの便があります。
・桜平登山口
夏沢鉱泉のある、桜平の登山口には、自家用車とタクシーでアクセス可能。
路線バスはありません。桜平には無料の駐車場がありますが、冬季は林道が凍結したり、積雪が多くて通れないことも。
硫黄岳の山小屋 テント場
硫黄岳の周辺には、通年営業の赤岳鉱泉や、夏沢峠にある山びこ荘(冬季休業)、夏沢峠の手前にあるオーレン小屋(冬季休業 冬期小屋あり)、そして通年営業している夏沢鉱泉、稜線上には硫黄岳山荘(冬季休業)などがあります。赤岳鉱泉、オーレン小屋にはテント場も。
オーレン小屋の冬期小屋については過去記事参照 オーレン小屋へ(冬期小屋)
硫黄岳の登山シーズンと難易度
硫黄岳は、山頂付近がなだらかなこともあり、同じ南八ヶ岳の赤岳や横岳といった岩稜の山と比べると、夏山シーズンには比較的登りやすい山です。冬期も、赤岳、横岳に比べれば難易度はやや低くはなりますが、冬期には強風地帯となり、かなりシビアな冬山になることもありますので、雪山経験者との同行は必須です。
硫黄岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
・美濃戸口 → 赤岳鉱泉 → 硫黄岳(コースタイム 5時間10分)
・桜平 → 夏沢峠 → 硫黄岳(コースタイム 2時間40分)
夏シーズン、車で桜平までは入れれば、桜平から夏沢峠経由で硫黄岳を往復するのが最短距離で、日帰りも可能です。
あるいは、同様に夏季シーズンに美濃戸まで車で入れば、1時間ほどコースタイムを短縮できるので、健脚者なら美濃戸から硫黄岳への日帰り往復も可能です。
今回の山行は、桜平まで車で入り、オーレン小屋の冬期小屋泊。翌日、雪の硫黄岳を往復して桜平へ下山、というコースでした。
硫黄岳登山記録 烈風!冬の硫黄岳
森の中の雪道を、歩くこと20分ほど。
夜明け前の夏沢峠に到着。

むむ、上空は黒い雲に覆われ、峠の上を、ゴーゴーと風が唸りをあげている。。。
しかたがないので、ネックげーターをつけ、ジャケットのファスナーを全部閉めて、防風態勢を万全に。
しばし樹林帯を行くが、そろそろ尾根にでてきた。

東の空は明るくなってきたのだが、肝心の硫黄岳は真っ黒な雲と白い雪でまったく見えず。
樹林帯を抜けると、西側から、ドッと風の塊がおしよせてきた。

かなり強烈な風速で、足元もあやうい。
爆裂火口のある稜線のあたりでは、横からの風に吹き倒されそうになりながら、なんとかアイゼンとピッケルで確保。
もう、カメラを構える余裕はなく、一歩一歩、確実にアイゼンを効かせ、風にもっていかれないように前傾姿勢でジリジリと攻め登るような格好だ。
もう他のことを考えるゆとりはなく、目の前のルートをはずさないように、吹き飛ばされないように、それだけを考えて前進。
これでもか、という風の圧力に耐え抜き、7:00に山頂へたどり着いた。

よろよろと山頂標識に近づき、とりあえずカメラに収め、

社の陰に隠れて、もう昇っているはずの太陽が、顔をだしてくれるのを待つ。
赤岳鉱泉から登ってきた単独行の人も、この風にどうすることもできず、お互いにピッケルだけ振って挨拶。

その姿に、
お互い、どうしようもないですな・・・
この後も気をつけて
という声にならないメッセージだけが伝わってきた。
ときおり、一瞬だけ上空の雲が切れるのだが・・・

20分待っても、状況は変わらず。
これ以上、山頂にとどまっていると体温をどんどん奪われそうだったので、なくなく下山開始。

登りよりも強くなった気がする西からの烈風に耐え、一歩一歩確実に下りていく。
強風帯を過ぎ、ようやく夏沢峠が見えたが、峠の上を、すごい勢いでガスがちぎれ飛んでいる。

夏沢峠で未練の振返り。

なんだかあと数時間で晴れそうな予感はするのだが。
そのままサクッとオーレン小屋まで下り、冬期小屋にデポさせてもらった荷物を回収してパッキング。
一晩お世話になったオーレンの冬期小屋に別れを告げ、夏沢鉱泉へと。
すっかり明るくなってきた空に、ちょっとの未練を残しつつ。

凍った林道を歩き、桜平の駐車場に到着。

今日も日の出を見ることはできなかったが、硫黄岳の山頂まで、あきらめずに登りきったこと。
それだけでも満足だ。
さて、後は読書をしつつ、渋辰野館の薬湯に浸かって、一年の計でも巡らせますか。