<2018年1月14日 修正追加>
冬の稲子湯~東天狗岳へ。

天気予報はちょっと微妙だったのだが、雪山を歩きながら考え事をしたくなり、稲子湯へ。
東天狗岳までの雪山往復だ。
目次
1.天狗岳へアクセス 登山口と駐車場
2.天狗岳の山小屋 テント場
3.天狗岳の登山シーズンと難易度
4.天狗岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.天狗岳登山記録 稲子湯~東天狗岳(冬山)
天狗岳へのアクセスは、登山口によって大きく変わります。
・唐沢鉱泉からの登山口
アクセスは自家用車・タクシーのみで、バスの路線はありません。
唐沢鉱泉までは、未舗装の林道を走り、唐沢鉱泉下に駐車場があります。
ハイシーズンには駐車場はすぐ満車になるので、早めの到着が必要
・稲子湯からの登山口
アクセスは自家用車、タクシー、夏季は小海線の小海駅・松原湖駅から路線バスがあります。
(冬期は稲子湯までの便はない)
稲子湯には登山者用の駐車場があり、稲子湯旅館さんに料金を払って利用できます。
今回は、稲子湯からの往復で宿泊だったので、事前に電話して稲子湯の駐車場を使わせていただきました
・渋の湯からの登山口
アクセスは自家用車、タクシー、路線バスがJR茅野駅からあり
渋の湯のバス停手前に登山者用駐車場があり、渋の湯さんに料金を払って利用できますが、収容台数は多くありません
天狗岳の近くには、稜線近くの黒百合平に通年営業の黒百合ヒュッテがあり、テント指定地も併設しています。
稲子湯からのルート上には、人気の山小屋である みどり池畔にしらびそ小屋があり、同じくテント場があって通年営業。
天狗岳は、山小屋が通年営業していることもあり春・夏・秋・冬のシーズンを通して登られています。雪がなくなる5月後半から夏、秋のシーズンは初心者でも特に危険な箇所はありませんが、東天狗岳は岩稜の山で、冬場は10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要。強風が吹くことが多く、本格的な冬山の世界になります。
・唐沢鉱泉登山口 → 天狗岳西尾根 → 西天狗岳 (コースタイム 2時間45分)
・唐沢鉱泉登山口 → 黒百合平 → 東天狗岳 (コースタイム 3時間35分)
→ このコースは過去記事参照 八ヶ岳 天狗岳(冬山)
・稲子湯 → しらびそ小屋 → 中山峠 → 東天狗岳 (コースタイム 5時間)
→ 今回はこのコース
・渋の湯 → 黒百合平 → 東天狗岳 (コースタイム 3時間55分)
→ このコースは過去記事参照 渋の湯~天狗岳~稲子湯(冬山)
稲子湯からの距離はやや長くなるものの、どのルートも朝早めに出発すれば、日帰り登山は可能ですが、稲子湯と渋の湯のバスの便は多くないので、バス利用の場合は注意が必要です。
稲子湯に6:30頃到着。
朝早くから帳場にたっている稲子湯の大女将さんにご挨拶をし、車を停めさせてもらい、装備を整え、いざ。
スタートは、雪の重み(?)ですっかり垂れ下がった樹々のアーチをくぐっていく。

雪山の道を、快調に飛ばし、考えなければいけないことに集中。
一気に拡大していく仕事のこと。
直近の仕事の壁の突破の手。
これからの歩む道のこと・・・
このしらびそ小屋への雪道を歩いていると、不思議と思案がまとまり、8:55にしらびそ小屋が見えたときには、今日の課題の二つは解決策も頭の中で完成していた。

残念ながら、氷結したみどり池の向こうに見えるはずの天狗岳は、真っ白なガスの中だったが、

小屋の横にはこんな可愛い子が出迎えてくれていた。

思わず、笑顔になりながら、まとまった思案を忘れないように手帳にメモメモ。
10分ほどビッシリ手帳に書き込んで、しらびそ小屋を後にする。
本沢温泉への分岐をすぎても、トレースはしっかりしていた。

さらに3つ目のお題に思案を巡らせつつ、急こう配になってきた雪道を登りきり、10:20 中山峠到着。

ここでアイゼンを穿き、ストックをピッケルに持ち替える。

樹林帯を抜け、天狗岳の吹きさらしの稜線に出るが、やはり青空は見えず、視界もない。

ところによって吹き溜まっている雪や、凍った岩場に気をつけながら登っていき、

鎖場を越えて、頂上へのラストスパート。

11:25 東天狗岳山頂。

おきまりの西風も、そこそこ吹いてはいるのだが、今年のシーズンインで超過酷な烈風に見舞われているので、ほとんど微風にしか感じない。
ガスがきれてくれないかと、祈りつつ頂上で待つも、一向に視界はよくならないので、すごすごと下山開始。

アイゼンをしっかりきかせて、中山峠へ戻る。
12:00 中山峠。

急傾斜の峠直下を慎重に下り、あとは足任せにみどり池へと下っていく。
・・・っと、しらびそ小屋が見えたときに、何やら明るい気配。

むむむ・・・

振り返ると、天狗岳がくっきり。

なんてこったい。。。
13:00 時間もまだたっぷりなので、久々にしらびそ小屋のコーヒーでもご馳走になりますか。

あまりコーヒーは飲めない(好きなのだけれど)が、ここのコーヒーはなんだか無性に飲みたくなるのだ。

しらびそ小屋のコーヒーで30分ほどもほっこりと東天狗岳を眺め、おもむろに稲子湯に向かって下山開始。
途中でたくさん見かけた、これ。

樹々の芽を凍結させるかのような氷。
後で稲子湯の女将さんに教わったのだが、「雨氷」というらしい。
霧氷でも樹氷でもなく、雨が降って氷になり、さらに雪が積もって、気温が高いとそれがまた溶けて氷になり・・・とこれで木の枝にものすごい重みがかかり、枝が垂れたり落ちたりするのだそうだ。
稲子湯までの雪道も、こんなふうに道を完全に塞ぐような雨氷の木がたくさん。

最後の雨氷アーチをくぐって、14:45 稲子湯にゴールだ。

景色はイマイチだったけれど、一日雪山を歩いて気分はすっきり。
思案もだいぶまとまって、心もスッキリ。
いつもながら、いい雪山のコースだ。
あとは稲子湯の湯にゆっくり浸かって、溜まった疲労を溶かし、夕食までじっくりと読書でもするか。
冬の稲子湯~東天狗岳へ。

天気予報はちょっと微妙だったのだが、雪山を歩きながら考え事をしたくなり、稲子湯へ。
東天狗岳までの雪山往復だ。
目次
1.天狗岳へアクセス 登山口と駐車場
2.天狗岳の山小屋 テント場
3.天狗岳の登山シーズンと難易度
4.天狗岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
5.天狗岳登山記録 稲子湯~東天狗岳(冬山)
天狗岳へのアクセス 登山口と駐車場
天狗岳へのアクセスは、登山口によって大きく変わります。
・唐沢鉱泉からの登山口
アクセスは自家用車・タクシーのみで、バスの路線はありません。
唐沢鉱泉までは、未舗装の林道を走り、唐沢鉱泉下に駐車場があります。
ハイシーズンには駐車場はすぐ満車になるので、早めの到着が必要
・稲子湯からの登山口
アクセスは自家用車、タクシー、夏季は小海線の小海駅・松原湖駅から路線バスがあります。
(冬期は稲子湯までの便はない)
稲子湯には登山者用の駐車場があり、稲子湯旅館さんに料金を払って利用できます。
今回は、稲子湯からの往復で宿泊だったので、事前に電話して稲子湯の駐車場を使わせていただきました
・渋の湯からの登山口
アクセスは自家用車、タクシー、路線バスがJR茅野駅からあり
渋の湯のバス停手前に登山者用駐車場があり、渋の湯さんに料金を払って利用できますが、収容台数は多くありません
天狗岳の山小屋 テント場
天狗岳の近くには、稜線近くの黒百合平に通年営業の黒百合ヒュッテがあり、テント指定地も併設しています。
稲子湯からのルート上には、人気の山小屋である みどり池畔にしらびそ小屋があり、同じくテント場があって通年営業。
天狗岳の登山シーズンと難易度
天狗岳は、山小屋が通年営業していることもあり春・夏・秋・冬のシーズンを通して登られています。雪がなくなる5月後半から夏、秋のシーズンは初心者でも特に危険な箇所はありませんが、東天狗岳は岩稜の山で、冬場は10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要。強風が吹くことが多く、本格的な冬山の世界になります。
天狗岳への登山コース コースタイム 日帰り山行について
・唐沢鉱泉登山口 → 天狗岳西尾根 → 西天狗岳 (コースタイム 2時間45分)
・唐沢鉱泉登山口 → 黒百合平 → 東天狗岳 (コースタイム 3時間35分)
→ このコースは過去記事参照 八ヶ岳 天狗岳(冬山)
・稲子湯 → しらびそ小屋 → 中山峠 → 東天狗岳 (コースタイム 5時間)
→ 今回はこのコース
・渋の湯 → 黒百合平 → 東天狗岳 (コースタイム 3時間55分)
→ このコースは過去記事参照 渋の湯~天狗岳~稲子湯(冬山)
稲子湯からの距離はやや長くなるものの、どのルートも朝早めに出発すれば、日帰り登山は可能ですが、稲子湯と渋の湯のバスの便は多くないので、バス利用の場合は注意が必要です。
天狗岳登山記録 稲子湯~東天狗岳(冬山)
稲子湯に6:30頃到着。
朝早くから帳場にたっている稲子湯の大女将さんにご挨拶をし、車を停めさせてもらい、装備を整え、いざ。
スタートは、雪の重み(?)ですっかり垂れ下がった樹々のアーチをくぐっていく。

雪山の道を、快調に飛ばし、考えなければいけないことに集中。
一気に拡大していく仕事のこと。
直近の仕事の壁の突破の手。
これからの歩む道のこと・・・
このしらびそ小屋への雪道を歩いていると、不思議と思案がまとまり、8:55にしらびそ小屋が見えたときには、今日の課題の二つは解決策も頭の中で完成していた。

残念ながら、氷結したみどり池の向こうに見えるはずの天狗岳は、真っ白なガスの中だったが、

小屋の横にはこんな可愛い子が出迎えてくれていた。

思わず、笑顔になりながら、まとまった思案を忘れないように手帳にメモメモ。
10分ほどビッシリ手帳に書き込んで、しらびそ小屋を後にする。
本沢温泉への分岐をすぎても、トレースはしっかりしていた。

さらに3つ目のお題に思案を巡らせつつ、急こう配になってきた雪道を登りきり、10:20 中山峠到着。

ここでアイゼンを穿き、ストックをピッケルに持ち替える。

樹林帯を抜け、天狗岳の吹きさらしの稜線に出るが、やはり青空は見えず、視界もない。

ところによって吹き溜まっている雪や、凍った岩場に気をつけながら登っていき、

鎖場を越えて、頂上へのラストスパート。

11:25 東天狗岳山頂。

おきまりの西風も、そこそこ吹いてはいるのだが、今年のシーズンインで超過酷な烈風に見舞われているので、ほとんど微風にしか感じない。
ガスがきれてくれないかと、祈りつつ頂上で待つも、一向に視界はよくならないので、すごすごと下山開始。

アイゼンをしっかりきかせて、中山峠へ戻る。
12:00 中山峠。

急傾斜の峠直下を慎重に下り、あとは足任せにみどり池へと下っていく。
・・・っと、しらびそ小屋が見えたときに、何やら明るい気配。

むむむ・・・

振り返ると、天狗岳がくっきり。

なんてこったい。。。
13:00 時間もまだたっぷりなので、久々にしらびそ小屋のコーヒーでもご馳走になりますか。

あまりコーヒーは飲めない(好きなのだけれど)が、ここのコーヒーはなんだか無性に飲みたくなるのだ。

しらびそ小屋のコーヒーで30分ほどもほっこりと東天狗岳を眺め、おもむろに稲子湯に向かって下山開始。
途中でたくさん見かけた、これ。

樹々の芽を凍結させるかのような氷。
後で稲子湯の女将さんに教わったのだが、「雨氷」というらしい。
霧氷でも樹氷でもなく、雨が降って氷になり、さらに雪が積もって、気温が高いとそれがまた溶けて氷になり・・・とこれで木の枝にものすごい重みがかかり、枝が垂れたり落ちたりするのだそうだ。
稲子湯までの雪道も、こんなふうに道を完全に塞ぐような雨氷の木がたくさん。

最後の雨氷アーチをくぐって、14:45 稲子湯にゴールだ。

景色はイマイチだったけれど、一日雪山を歩いて気分はすっきり。
思案もだいぶまとまって、心もスッキリ。
いつもながら、いい雪山のコースだ。
あとは稲子湯の湯にゆっくり浸かって、溜まった疲労を溶かし、夕食までじっくりと読書でもするか。